大学入学者の約50%が
選択している入試制度

 2022年度の時点で、大学入学者全体のうち2人に1人が「学校推薦型選抜」または「総合型選抜」で入学している時代です(この年初めて推薦での入学者定員が 50%超になったと言われています)。特に、私立大学では約60%の入学者が「学校推薦型選抜」または「総合型選抜」のいずれかを選択し、入学しています。 一方で現在の国公立大学における推薦募集枠は20%程度ですが、国立大学協会は、総合型選抜と学校推薦型選抜による入学者の比率を30%にする目標をすでに掲げており、ここ数年間で募集数を大きく伸ばしている大学にも注目が集まります。
実際、秋田大学のように、総合型選抜と学校推薦型選抜の定員が全体の30%を占めている大学ももうすでに存在します。この背景には一般選抜の後期枠を廃止し、その枠をそのまま推薦(特別)枠にシフトすることで推薦募集定員が増えていっていることがあるようです。
 将来的には国公立大学も「50%を超えないところまで特別枠で・・・」という目標も聞かれます。今現在でもそうですが、大学の推薦入試はもはや「逃げ」や「特別」なものではなく、選抜方法の選択肢として主流になっていると言えるでしょう。

学校推薦型選抜と
総合型選抜の違いとは?

 学校推薦型選抜には『指定校推薦』『公募推薦』があります。
 このうち指定校推薦は大学が高校に割り当てる推薦枠です。応募するには大学が設定した評定平均の基準を満たすのが条件となっており、大学や学部によっては英検などの資格が条件に 加えられているケースもあります。希望者が割り当てた人数を超えた場合は学内での競争になります。学校によっては定期テストの難易度が高く、指定校の基準に達するのが難しい場合(その逆も)や、特進クラスは指定校推薦の対象外にしていたりということがあるので、指定校推薦を狙おうと考えている場合は、早めに高校側の方針を確認しておく必要があります。
 公募推薦総合型選抜の違いは2点あります。公募推薦の場合、在籍校の校長の推薦書が必要で、合否判定資料に高校の成績が用いられます。一方、総合型選抜は、出願は自由で高校の成績を加味するルールはありません。
(ただし出願には評定平均の基準を設けている大学があります)。この他、日程面でも差があり、 総合型選抜公募推薦より2ヶ月早い9月早々に動き出します。

選抜方法について

 選抜には様々な検査項目があります。最も一般的に用いられるのは順に「出願書類 [①志望理由書 ②調査書(平均評定を含む)]」、「面接」、「小論文」です。出願書類の志望理由書は本人の直筆でなくてはならず、自身の志を強くアピールできる手段でもあります。 調査書には平均評定も記載されるため、3年間の学習への姿勢がとても重要になってきます。出願書類については、いずれもその時その場でどうにか対応できるものではないということになります。面接や小論文では与えられた質問やテーマに対して臨機応変に考えて対応する力が 求められます。特に面接は人となりや、資質、知力を見極めるための有効な検査項目として多用されています。質問や小論文のテーマには社会問題や世界情勢などが問われることが多いため、普段よりニュースや新聞で情報を得ながら思考しておくとよいでしょう。

学校推薦型選抜と
総合型選抜の有用性

 スケジュールや選抜方法から大学入試の幅を大きく拡大する有効的な選抜制度とも言えますが、学校の成績を充実させることや共通テストを課す場合は対策が必要です。 さらに、2025年度からの共通テストは新学習指導要領に基づいて入試教科や科目が大きく改訂しているため、これまで以上に学業に注力しなければなりません。また、先の一般選抜も念頭に置く場合は、負担が増えるといった側面もあります。したがって、受験するかどうかは慎重に検討しなければならないでしょう。

推薦入試における
KATEKYOのサポート

 年々、推薦入試の対策依頼も増えてきています。KATEKYO学院の「大学推薦入試対策」コースでは志願理由書の書き方や小論文添削、面接練習なども丁寧にサポートします。志望大学ごとに、どのようなアピールをすれば学校のアドミッションポリシーに合致するか、 興味を持ってもらえるかを詳しくアドバイスします。また、面接においては、志願理由書の内容について質疑されるケースが多いため、内容に即して理想的な返答や回答ができるように、担当講師が情報を補足しながら質疑応答の練習を行います。その他、 オープンキャンパス等での受講後のレポートの添削から推薦入試で課される学力検査対策、プレゼン内容の準備まで、とにかく全力でとことんサポートさせていただきます。

●参考資料・データ 『Educational Network Journal vol.66』

大学入学共通テストについて
知っておこう!

 大学進学を視野に入れて日々の学習に取り組んでいる高校生やまだ具体的には決まっていないが将来的に大学へ進みたいと考えている中学生の皆さんの中には、【大学入学共通テスト】(以下「共通テスト」)の 受験を検討している方も多いかと思います。そこで、共通テストがどのような試験でどのような対策が必要なのか説明させていただきます。
共通テストとは?
 毎年1月の中旬に、2日間にわたって全国一斉で実施される日本最大規模の試験であり、高校までの基礎的な学習の達成の程度を判定することを目的とする試験となります。2024年度の共通テスト総志願者数は約49万人というデータが発表されておりますので、 いかに大規模な試験なのかということは数字を見ても明らかだと思います。(同年秋田県内では高3生・既卒生含めて3008人が志願しています。)
 国公立大の一般選抜受験者は、原則として共通テストの受験が求められます。国公立大の学校推薦型選抜や総合型選抜でも 共通テストを課す大学及び学部も少なくありません。また、多くの私立大学の一般選抜受験においても共通テストの結果を利用する「共通テスト利用方式」を選抜方法の一つとして採用しています。そのため、国公立大を第一志望としている・共通テスト利用方式での 私立大学の受験を検討している受験生にとっては、共通テスト対策が必須となります。

 また、主に国公立大学の一般選抜において、共通テストの得点をもとに二次試験受験者の数を制限する「第一段階選抜」(よく「足切り」と表現されています)という制度を採用している大学もあります。 これは二次試験採点にかかる大学側の負担の軽減と、受験会場を確保するために実施されます。東京大学をはじめとする難関国公立大学、医学部医学科では必ずと言っていいほど足切りが実施されますので、自分の志望する大学はどうなのか できるだけ早めに調べておき、足切りのラインをある程度把握したうえで共通テスト対策に努めていかなければなりません。
出題教科・科目
出題教科・科目・配点・時間割は以下のようになっています。
2025年度からの変更点
 2025年度の共通テストにおける一番の変化は「情報Ⅰ」の新設ですが、そのほかの科目においても 改革が施されている部分がいくつかございますので、順を追ってご説明させていただきます。
国 語
2024年度までは、近代以降の文章が2題、古文と漢文がそれぞれ1題ずつの計4題・各50点満点(80分)で 出題されてきましたが、2025年度からは近代以降の文章が1題追加され、計5題が出題されます。
 1題追加されることに伴い、試験時間もこれまでより10分増加して90分となります。すでに公表されている試作問題の内容から、 この大問では文章・表・グラフといった複数の資料を比較して総合的に必要な情報を読み取っていく力が求められます。 試験時間が10分増加していることを加味しても、おそらく切羽詰まった状況で問題と対峙することになるかと思いますので、 時間配分には十分気を付けていきたいところです。
地理歴史・公民
 新指導要領に合わせて出題科目も全面的に変更となります。指導要領で必修科目となっている「地理総合」「歴史総合」「公共」に 選択で履修する「探究科目」と「倫理」「政治・経済」が組み合わさった5科目と、3分野の必修科目のみで構成される1科目の 計6科目が出題され、ここから最大2科目を選択して解答することになります。
 気を付けるべき点は2点。1点目は先述したように2科目選択したときの組み合わせのパターンに気を付けること(下表参照)。 2点目は「地理総合/歴史総合/公共」は大学・学部によっては利用の可否が分かれているということです。
 国立大では全学部で利用可能なのが筑波大学などの約4割、利用不可が東京大学、東北大学など約3割、学部によって 異なる大学が約3割となっています。私立大の共通テスト利用においても大学・学部によって利用の可否が変わってきますので、 受験する可能性のある大学ではどうなっているのかということは早期に確認して、準備を進める必要がありそうです。
※「地理歴史」「公民」は上記の表の通り、出題科目6科目のうち、最大2科目の選択が可能ですが、 「地理総合、歴史総合、公共」を選択する場合は、もう1科目が組み合わせ不可となるパターンがあるので科目選択の際は注意が必要です。
数 学
 数学①に関しての変更点はありませんが、数学②で従来「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・B」「簿記・会計」「情報関係基礎」といった4科目からの 選択だったものが、「数学Ⅱ・B・C 」の1科目に圧縮されます。このうち「数学B」の【数列】【統計的な推測】と「数学C」の【ベクトル】 【平面上の曲線と複素数平面】、それぞれ2項目に対応した出題のうち3項目の内容を選択解答します。解答時間も60分から70分へと増加しています。 単純に学習するべき範囲が増えますので、文系・理系問わず数学にかける勉強時間をしっかり確保する必要があります。
「情報Ⅰ」の新設に伴う影響
 2025年度の共通テストから、新学習指導要領 に対応するための教科・科目再編が行われ、 従来の6教科30科目から7教科21科目の出題へと変更されます。その科目再編の流れの中で、最も大きな変化といえば、「情報Ⅰ」の新設でしょう。
国立大学
 国立大学協会が、共通テストの「情報Ⅰ」を原則として課すという基本方針を発表しているため、ほとんどの国立大学では「情報Ⅰ」を必須科目として 位置付けています。国立大の選抜全体では、秋田大学も含め95%以上で「情報Ⅰ」を課す状況にありますので、 国語・数学・英語・理科・社会 と 同レベルで重要視されていることがわかります。 北海道大学をはじめ一部大学では必須科目として掲げているものの、点数化はしないという旨を 公表しており、同点の受験生がいた場合に「情報Ⅰ」の点数を考慮するとのことです。
私立大学
 私立大学の共通テスト利用方式における「情報Ⅰ」の扱いは、おおむね選択科目の一つとして追加される形がほとんどです。 国公立大学のようにほぼすべての大学で利用されるというわけではありません。ですが、早稲田大学をはじめとする人気大学の 共通テスト利用方式でも「情報Ⅰ」が選択科目に追加されます。早稲田大学文学部、文化構想学部の配点では200点満点中の50点分、 つまり25%を占めていますので、「情報Ⅰ」を得意としている受験生にとってはかなり有利に働く仕組みになります。
KATEKYOでは
「情報Ⅰ」の対策も行えます!
 「情報Ⅰ」の学習範囲はとても幅広く、プログラミングに加え、データの活用や情報デザインなどの対策が必要となります。 しかし、情報を専門的に扱える学校の教員がおらず他教科の教員が指導しているという高校も少なからずあり、 共通テストに向けた指導としては不十分な場合があります。また多くの高校では高校1年時に履修する教科となっており、 内容をよく覚えておらず不安に思う生徒さんもいらっしゃるという話をよく耳にします。
 そういった「情報Ⅰ」の対策を、PCを通じて行えるコースをKATEKYOではご用意しております。自学自習型の教材(AIドリル)を 導入していますので、自宅でも教室でも好きな時間に「情報Ⅰ」の学習をすることができます。
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受験科目目安
 国立大学では原則6教科8科目の受験を必須とする大学が一般的です。そのため理数系教科を苦手としている文系の学生さんも 理科・数学の対策が必須となり、まんべんなく勉強していく必要があります。また、志望している大学の学部に沿った科目選択が 必要になりますので、科目選択でミスを起こさないためにも入念に確認しておきましょう。
〈例〉国立大文系  
国立大の文系学部を志望する受験生の科目選択の一例を挙げます。
 文系の場合、高校の授業で理科は基礎がついた授業を履修すると思いますので、基礎がついた理科2科目を 選択して1科目としてカウントします。 また、地歴・公民から2科目を選択して計6教科8科目となります。 繰り返しになりますが 地歴・公民の科目選択の際は選択不可の組み合わせに ならないように注意しましょう。
〈例〉国立大理系  
国立大の理系学部の場合は以下のような例が挙げられます。
 基礎がつかない理科を2科目選択、地歴・公民から1科目を選択して計6教科8科目となります。 基礎がついた理科の選択は大学側が認めてくれないケースがほとんどですので、マークミス等で間違えて選択しないように気を付けましょう。
私立大学共通テスト利用
 多くの私立大学は2~3教科を指定して合否判定に用います。国立大を第一志望としていれば自然と共通テストの受験は必須となるため、 併願がしやすくなっています。私立大専願者にとっても共通テストの成績のみで多くの大学に出願可能ですので、 大学別対策の負担を軽減することが できます。
共通テスト対策は
KATEKYOにお任せください!
 共通テストは高校までの基礎的な学習の程度の達成を判定するために行われるとはじめに記載しましたが、だからといって決して難易度の低い 試験ではありません。膨大な問題文から必要な情報を素早く見つけて解答に結びつける力、複数のテキストや資料を参照・分析する力が どの教科・科目でも出題されます。また、問題の分量に対しての解答時間が非常にシビアになっています。実際に 過去問を解いてみたり、 学校で模試を受けた生徒さんからは「時間が足りない!」という言葉をよく耳にします。(特に国語・数学・英語)そのため、 与えられた情報(問題文)を即座に処理していく練習が欠かせません。

KATEKYOでは豊富な知識をもち、数々の受験生の進路希望を叶えたプロ教師が揃っていますので共通テスト対策はお任せください! プロ教師との完全マンツーマン指導となっておりますので、共通テストの攻略法・ノウハウをすべて独り占めすることができます! 「どうしてもあの大学に入りたい・・・」と考えている受験生はもちろん、早い段階から対策することが目標達成への近道となりますので 高校1年生、2年生の生徒さんもお気軽にお問合せください。
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